残暑疲れを長引かせない|睡眠・食事・働き方の整え方

明るい窓辺の机に置かれた水の入ったグラスと開いたノート

お盆が近づくこの時期、「よく寝たはずなのに疲れが取れない」「食欲が戻らない」と感じる方は少なくありません。暑さのピークを越えた後にも、体の負担は残ります。

残暑の時期の不調は、暑さそのものよりも、睡眠の乱れ、食事の偏り、働き方の変化が重なって長引くことがあります。連休をはさむ時期は生活のリズムも動きやすく、休み明けに調子が戻らない原因にもなります。

この記事では、残暑の時期に体調を立て直すために、睡眠、食事、働き方の3つの面からできることを整理します。特別なことをするというより、崩れやすいところを1つずつ戻していく考え方です。

目次

残暑の時期に疲れが残りやすい理由

夏の間は、屋外と冷房の効いた室内の温度差、寝苦しさによる睡眠の分断、冷たいものに偏る食事、水分の摂り方の変化などが続きます。こうした負担は、暑さが和らいだ後すぐに解消されるわけではありません。

加えて、この時期は夏季休暇をはさむため、起床・就寝の時刻や食事の時間が普段と変わりやすくなります。休みの間にずれたリズムを戻さないまま出勤すると、疲れが抜けない感覚が続くことがあります。

疲れやだるさが続く背景に、暑さ以外の要因が隠れていることもあります。長引く場合や、日常生活に支障が出ている場合は、自己判断で様子を見続けず、医療機関へ相談してください。治療を受けながら働いている方は、治療と仕事の両立支援|本人同意と就業配慮をどう進めるかもあわせてご覧ください。

睡眠を整える

まず睡眠時間を確保する

厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、成人について、6時間以上を目安に睡眠時間を確保することが示されています。あわせて、眠った時間の長さだけでなく、睡眠で休養がとれたという感覚(睡眠休養感)を高めることも重視されています。

「短くても平気」と感じていても、日中の眠気や集中の切れやすさが続いているなら、まず眠る時間そのものを見直す価値があります。

起きる時刻から整える

リズムを戻すときは、寝る時刻より起きる時刻を先に固定するほうが取り組みやすくなります。休み中に遅くなっていた場合も、一気に戻さず、30分ずつ早めていく方法があります。

朝に光を浴びる、朝食をとるといった行動は、体内のリズムを整える手がかりになります。休日の寝坊は、平日との差が大きくなりすぎないほうが、月曜の負担は小さくなります。

寝室の環境を見直す

  • 就寝前は照明を落とし、強い光を避ける
  • 就寝の直前まで画面を見続けない
  • 室温と湿度を調整し、寝苦しさで目が覚めない状態にする
  • 寝る前のカフェインやアルコールを控える

アルコールは寝つきを助けるように感じても、夜間に目が覚めやすくなり、睡眠の質を下げることがあります。寝酒を習慣にしないほうが、翌日の疲労感は残りにくくなります。

食事を戻す

暑さで食欲が落ちると、麺類や冷たいものだけで済ませる日が増えがちです。品数が減ると、たんぱく質やビタミン、ミネラルが不足しやすくなります。

  • 1日3食のうち、抜けやすい食事を1つ決めて戻す
  • 主食に加えて、肉・魚・卵・豆類などのたんぱく質を1品足す
  • 汁物や果物で水分とミネラルを補う
  • 冷たいものばかりにせず、温かいものを1品入れる

水分は、のどの渇きを感じる前にこまめに摂ります。屋内で作業していても、冷房下では気づかないうちに水分が失われます。

体重が短期間に大きく減っている、食事がほとんど摂れない日が続いているといった場合は、生活の工夫だけで様子を見ずに受診を検討してください。

働き方を調整する

休み明けの数日は予定を詰めすぎない

連休明けの初日に重い会議や締切を置くと、リズムが戻る前に負荷がかかります。可能であれば、初日は連絡の確認や引き継ぎなど、負荷の軽い業務から始める組み立てにします。

短い休憩を挟む

集中が続かないときは、長時間まとめて頑張るより、短い休憩を挟むほうが結果的に進みます。席を立つ、遠くを見る、水分を摂るといった数分の切り替えでも効果があります。

通勤と屋外作業の負担を減らす

残暑の時期は、朝夕でも気温が高い日があります。屋外での作業や移動がある場合は、時間帯の調整、休憩場所の確保、水分と塩分の準備を続けます。暑さ指数が高い日の対応は、夏のピークが過ぎても緩めないほうが安全です。事業者に求められる対応は、【2026年版】職場の熱中症対策|新ガイドラインと事業者の7つの確認にまとめています。

職場でできる小さな配慮

体調の立て直しは個人任せにしないほうがうまくいきます。会社側でも、次のような調整は比較的取り組みやすいものです。

  • 休み明け直後の会議や締切の集中を避ける
  • 休憩を取りやすい雰囲気をつくる
  • 空調の設定や席の配置について意見を言える場を用意する
  • 体調不良時の連絡ルールをあらためて周知する(夏季休暇前に整える|心身の不調時の連絡・相談ルール
  • 不調が続く人に、産業医や相談窓口を案内する

「気合いが足りない」といった精神論で片づけると、相談が出てこなくなります。体調の話をしやすい状態を保つことが、結果として業務の停滞を防ぎます。

残暑の体調管理についてのよくある質問

疲れが取れないのは夏バテですか

だるさや食欲の低下にはさまざまな原因があり、暑さだけとは限りません。2週間以上続く、体重が減る、発熱がある、仕事や生活に支障が出ているといった場合は、医療機関へ相談してください。

休みの間に昼夜逆転してしまいました

起きる時刻を先に固定し、朝に光を浴びることから始めます。一度に戻そうとせず、数日かけて調整するほうが定着しやすくなります。戻らない状態が続くときは相談してください。

栄養ドリンクやサプリメントで補えますか

不足を補う目的で使うことはありますが、睡眠不足や食事の偏りそのものを解消するものではありません。基本は睡眠と食事を戻すことです。持病がある方や服薬中の方は、事前に主治医や薬剤師へ確認してください。

まとめ

残暑の時期の疲れは、暑さだけでなく、睡眠の乱れ、食事の偏り、休み前後の働き方の変化が重なって長引きます。睡眠時間を確保して起きる時刻から整える、抜けやすい食事を1つ戻す、休み明けの予定を詰めすぎない。この3つから始めるのが現実的です。

職場の側でも、休憩の取りやすさや連絡ルールの周知など、できる調整があります。不調が長引くときは、我慢を続けずに産業医や医療機関へ相談してください。産業医面談で何を話し、どこまで会社へ伝わるのかは、産業医面談では何を話す?守秘義務・会社への報告範囲・面談の流れで解説しています。

北陸こころとからだ産業支援センターの産業医・健康管理支援をご確認ください。具体的なご相談は、お問い合わせフォームから承っています。

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